2016年度入社
専攻/経済学科
鉄道車両には数千点の部品や材料が使用されており、購買課ではその手配や納期の調整、価格交渉を行っています。鉄道車両は車種によって仕様が異なり、仕様が異なれば部品や材料も当然異なってきます。購買課としては「より良い製品をより安く購入する」ことを目指すことになりますが、そのためには、部品・材料の理解、設計や仕様の把握、製造工程の把握、社内関連部署との調整、部品・材料メーカーとの交渉など、様々な知識・スキルが問われます。私が何よりも大切にしているのは、取引先との人間関係の構築です。交渉は人と人とのコミュニケーションですので、一言、二言の会話を大切にしています。
特急車両E353系の部品調達に携わった時も、取引先との何気ない会話から、同品質かつ低コストな部品があることを知り、サンプル品を設計部や現場作業者に提案し、新規採用が決まったことがありました。その部品は今でも継続して採用されています。当社としてもコストダウンが実現しましたし、取引先も採用実績ができ大変喜ばれていました。購買課の業務の幅は広く、単に発注業務を行うだけではなく、製造現場と部品・材料メーカーとの“橋渡し役”となる仕事です。部品・材料の価格は製造コストに直結するため、責任の大きな仕事ですが、結果が数字として見えやすくもあり、日々やりがいを感じています。
「身近にあるもの」「社会になくてはならないもの」に携わる仕事がしたいと考えた時に、幼少期から乗り続けていた電車が頭に浮かび、鉄道業界を志望しました。J-TRECの会社説明会は工場見学も組み込まれていたので、実際に車両製造の現場を見ることができ、一つひとつ手作業で製造されている工程や車両のスケール感を目の当たりにし、とても印象に残ったのを覚えています。J-TRECであれば、自社で製造した車両が各路線で活躍している様子を見ることができ、やりがいと誇りを感じる仕事だと感じ入社を決めました。
意外に思われるかもしれませんが、購買課の仕事は想像以上に製造現場での確認事項が多いので、同じ敷地内に工場が併設されていることは助かっています。そのため、自分が購入に関わったものが納品され、それが車両のどこに使用されるのかを自分の目で確認できる環境は、仕事を進める上でもとてもメリットだと感じています。部品を購入する際、購買課でも設計図に書かれた個数を確認するのですが、配属当初は図面の見方が分からず苦労しました。そんな時も、設計図を持ちながら製造現場に行き、その部品がどのように使用されているのかを実際に目で見て確認していくことで、理解が深まったり、新しい気づきにつながることも多かったです。
購買課の仕事は想像以上に幅広いですが、その多くはコミュニケーションによる信頼関係の積み重ねで成り立っていると思います。交渉や調整の際には、自分の中に複数の“引き出し”を持っておけるようにしたいです。
J-TRECはより良いものを作るためには一切妥協しない会社です。車両製造のリーディングカンパニーとなれるよう、国内はもとより世界各国にJ-TRECの車両を広げる一助になれたらと思っています。