株式会社総合車両製作所は、鉄道車両やコンテナ、鉄道関連製品等の開発から設計・デザイン、製造、販売そして改造までを手掛ける東日本旅客鉄道株式会社（JR東日本）100％出資の輸送用機器メーカーです。

日本初のオールステンレス車両を製造した東急車輛製造株式会社を前身とし、2012年からJR東日本グループの一員となりました。JR東日本グループでは、グループ経営ビジョン「変革2027」において、鉄道を中心とした輸送サービスの質的変革を掲げています。グループ内で唯一、鉄道車両の設計から製造までを担う当社は、車両の供給を通じて、この変革に貢献しています。

神奈川県、新潟県、和歌山県の国内3ヶ所に工場を構え、鉄道車両・コンテナ・鉄道関連製品を製造しています。首都圏唯一の鉄道車両製造工場である横浜事業所は70年近い歴史を有し、新幹線車両から特急車両、通勤車両など様々な車種の鉄道車両を生み出しています。一方、新潟県の新津事業所は最新機器を取り入れ、効率的に高品質な通勤車両をつくりあげています。また、和歌山事業所は日本唯一の鉄道コンテナ製造ラインをもち、当社の鉄道私有コンテナの年間製造シェア率は85％を超えています。（※2014年国内新規登録数）

創業70年の歴史とともに
培った技術力

創業から70年余り、当社は世界初や日本初の車両など、高い技術力をもとに高品質な製品を提供し続けてきました。国内で5社しかない新幹線車両メーカーのひとつとして、初代の東海道新幹線0系から最新の北陸新幹線E7系まで、50年にわたって日本の高速鉄道を支えています。また特急車両や通勤車両の分野でも、ブルーリボン賞やローレル賞、グッドデザイン賞など輝かしい受賞実績を誇っており、お客さまからも高い評価を頂いております。

ステンレス車両の代名詞
「sustina」

今までの車両製造実績は、23,000両を超えています（2018年12月時点）。通勤車両のほかにも新幹線や特急車両、各種試験車など、さまざまな車両を送り出してきました。

特に強みとしているのは、ステンレス車両。14,000両を超える納入実績（2018年12月時点）を誇るこの分野は、1958年に日本初のステンレス旅客車両である東急電鉄5200系、1962年には日本初のオールステンレス車両である東急電鉄7000系を開発・生産して以来、業界をリードし続けています。

ステンレス車両は錆びにくく、塗装なしでも長期間美観を保てるという特徴があり、その優れた特性が多くのお客さまに認められ、現在ではステンレス車両は国内通勤電車総数の約6割を占めるまでになっています。

「sustina」は、当社の高い技術力と経験にもとづく確かな品質を備えたステンレス車両の代名詞として、JR東日本山手線や東急電鉄などの通勤車両で広く導入されています。ハイブリッド車両もラインナップに登場し、国内だけでなく海外でも導入が進んでいる「sustina」は、総合車両製作所の強みであり、私たちの技術の結晶ともいえます。

国内だけでなく海外にも
広がるフィールド

JR東日本グループはグループ全体での相乗効果を発揮するべく、鉄道車両製造事業にも力を入れており、海外鉄道プロジェクトへの参画を進めています。2016年に開業したタイ王国の首都・バンコクの都市鉄道「パープルライン」は、JR東日本とともに参画し、車両を納入しています。

また、当社の技術力はJR東日本グループだけでなく、他のお客さまからも高い評価をいただいており、現在では製造車両数の半数程度はJR東日本以外のお客さまとの取引によるものです。

お客さまのニーズは安全性や快適性だけでなく、ホスピタリティに満ちた客室空間や車両そのものの美しさに至るまで多種多様に広がっています。最新機器を取り入れた工場設備と、豊富な経験や技術力を持った社員のものづくりにかける情熱を武器に、次世代車両システムの提案など日々挑戦を続けています。