
「数字」というデータを、
根拠としていかに活用するか。
N.I
生産本部 資材部 新津 資材課
2020年度入社
専攻/地理学科
J-TRECを選んだ理由
テレワークの時代でも現場を大切にしたい
鉄道車両とは、毎日の通勤・通学に使われるのはもちろん、旅行などの際には特別な時間を演出するものでもあります。身近な存在でありながら、さまざまなシーンを彩る。鉄道車両にはそんな魅力があります。社会貢献度が高く、成果を感じやすい仕事にチャレンジしたかったため、J-TRECに入社しました。
またJR東日本グループであるJ-TRECは、「現地・現物・現人」の三現主義を行動指針としています。問題は現場で起こる。だから、答えも現場にある。現地に赴き、実際に物を見て、人に会い、机上だけではわからない答えを模索していくという価値観です。私が大学で専攻していた地理学もフィールドワークでデータを集めて論文を書くなど、現場に根差した学問だったので、このような企業の指針に共感した部分もありました。

現在の仕事内容
鉄道車両に使われる様々な内装品を調達
手すりやつり革といった内装品の調達をしています。調達といっても、サプライヤーの選定、品質・納期の管理、検査、アフターフォローなど、業務は多岐にわたります。そのため、鉄道車両全般の知識はもちろん、市場相場や工学的な知識を有していなければ務まりません。J-TRECでは入社直後、全員が製造職場に配属されます。私は1年間、ドアの建て付けをしている製造職場を経験しながら車両の知識を学びました。その後の配属先でも先輩や上司に丁寧にフォローしてもらい、成長することができました。現在の仕事で大切にしているのは、信頼関係の構築です。部署と部署も、会社と会社も、結局は人と人の付き合いでもあると考えています。

やりがい、面白さを感じるとき
「努力」が数字として表れるのがやりがい
サプライヤーの見積もりを精査する場合。どういう材料を、どういう加工で仕上げているのかを把握していなければ、適正価格かどうかを判断できません。安ければよい、というわけではないのです。ときには、サプライヤーの工場を訪問し、製造工程を見せてもらうこともあります。直接見聞きして初めて学べることが多くあり、三現主義の重要性を再認識する機会でもあります。私たちの仕事は、適正価格で部品を調達し、会社の利益に貢献することです。数字は嘘をつかないので、成果が見えやすい仕事だと思います。
ただ、数字は嘘をつきませんが、数字の見せ方を工夫することはできます。たとえば、1,000万円という金額があったとします。それを高いと思うか、安いと思うか。見せ方によって、説得力や納得感は変わってきます。高騰した材料費について社内で説明するときや、社外における価格交渉などで、数字というデータを、根拠としていかに活用するか。そういったところにも面白さを感じます。

印象に残ったエピソード
5年の歳月をかけて根拠を積み上げ、提案が通った
コストダウンのための構造変更の提案を、お客さまに認めてもらえた瞬間です。部品の仕上げ方を変えるだけでコストを落とせるという提案で、もともとはサプライヤーのアイデアでした。ただし、構造を変更するには、問題が発生しないことを証明する「根拠」が必要です。私たちはJ-TRECのノウハウを活かし、社内の設計担当と連携しながら、サプライヤーにも働きかけ、試験を重ねました。先輩から引き継いだこの提案は、5年の歳月をかけてお客さまに認めてもらえました。粘り強く「数字」を積み上げていくこと、そして、サプライヤーとの信頼関係の大切さをあらためて感じられた仕事でした。

今後の目標
自ら行動を起こし、提案できる調達担当として
鉄道車両全般への知見を深めて、より高品質で低コストな車両づくりに貢献していきたいです。決められたものを、決められた日までに確実に仕入れることは、もちろん大事な仕事です。しかし、僅かな変更でコストを落とせる部品は少なくありません。部品調達のスペシャリストとして、自ら行動を起こし、提案できる調達担当でありたいと思います。
また、新津事業所は通勤車両の製造に特化した工場なので、いつか、新幹線や特急車両の製造にもかかわりたいです。通勤車両というのはあくまでも移動手段であり、意匠性よりもコストが優先される傾向にあります。一方で、新幹線や特急車両などは鉄道会社の「顔」であり、内装・外装ともに高い意匠性が求められます。外部のデザイナーに依頼することもあり、そうなると、部品点数や調整事項は通勤車両よりも増え、品質もより高いものが求められる。そんな、まだ経験したことのないチャレンジも楽しみにしています。

1日のスケジュール
8:30 | 始業 | フレックスタイム制度を利用することも。通勤時間は5分。 |
---|---|---|
11:00 | ミーティング | 部品メーカーと仕様確認、打ち合わせ。 |
12:30 | 昼食 | デスクでぱぱっとパンを食べることが多い。 |
13:30 | デスクワーク | 見積書と推計した原価の比較、価格決定。 |
16:00 | デスクワーク | 伺書作成のあと、決裁持ち回り。 |
18:30 | 終業 |

オフの過ごし方
テーマパーク巡りを10年以上続けています。目当てはジェットコースター。国内はほぼ制覇したので、2024年の夏にはアメリカのテーマパークを趣味仲間とレンタカーではしご。1週間ほど休暇を取ってアメリカを縦断し、感想を語り合いました。次はヨーロッパに行こうと思っています。
※取材対象者の所属・仕事内容は取材当時のものです